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旅人へのもてなしとは?

 投稿者:敏・記  投稿日:2016年 8月20日(土)00時25分28秒
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聖書では「旅人をもてなす」という言葉がよく出てくる。その「旅人」とは誰を指して言うのだろうか。それは特別な人ではなく、すぐ身近かにいる人のことをいう。たとえば電車内だったら、年老いた人や身重なご婦人に席を譲る人がそうであり、足が不自由のため横断歩道を早く渡れない人に、一緒に歩いて渡って歩く人が「旅人」である。この「旅人をもてなす」ことで、とてもいい短編詩があるので、紹介したい。ツルゲーネフの作品である。
 『私が街を歩いていると、年老いた物乞いが私を引き止めた。血走って涙ぐんだ目、青ざめた唇、ひどいボロ服、きたない傷口……。ああ、この不幸な人間を、貧しさがこのように醜く食い尽くしたのである。
 彼は、赤くむくんだ汚い手を私に差し出した。彼はうめくように、うなるように、「お恵みを」と言うのだった。私はポケットの中を残らず捜したが、財布も、小銭も、ハンカチすら何ひとつ持ち合わせていなかった。しかし、物乞いはまだ私を待っている。差し出した手をかすかに震わせながら……。
 私はすっかり弱り果て、いらいらしながら、彼の汚い震える手をしっかりと握りしめた。「ねえきみ、勘弁してくれ、私は何ひとつ持ち合わせていないんだ」。物乞いは、血走った目を私のほうに向け、青い口元に笑みを浮かべて、私の冷たい手をぎゅっと握り返して、「いいえ、そんなこと」と彼はささやいた。「もったいねえことで!握ってくださったこの手もありがたい贈り物でございます」。私もまた、この兄弟から素晴らしい施し物を受けたと、そのとき知ったのである。』

 
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