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飯嶋家の日常

 投稿者:忍野  投稿日:2011年 8月10日(水)21時12分46秒
返信・引用 編集済
  飯嶋家の日常

キャラ紹介

主人公:飯嶋 簾 イイジマ レン/♂/高2/マイペース/なぜかスニー キング技術有/いたずら好き

キャラ1:稲田 準三 主人公の祖父。田舎暮らし。

キャラ2:飯嶋 元/主人公の兄/24歳/義を重んじる/ヒト助けが好き

キャラ3:一ノ瀬 日向 転校生?髪が長く結構優しい

キャラ4:香寺 御津 風紀委員で真面目口調が結構男しゃべり。主人公とは幼馴染。♀。

キャラ5:父 飯嶋宗一 職業 教師

キャラ6:飯嶋 沙織 主婦

キャラ7:不知火 栞(シラヌイ シオリ )♀2-B 転入生、無口キャラ、

ペット1:サシミ(猫)

ペット2:練(犬)





今までのまとめ。

8年前のとある日、僕が住む一軒家の隣に誰かが引っ越してきた。

夏の暑い日だったので見に行く気は無かった、が、それでも好奇心があったので。

二階にある自分の部屋の窓を開け、引越しの様子を見ようと窓から身を乗り出して、眺める事にした。

僕の頭の上に日差しが降り注ぐ。

――今思えば、あの日は本当に暑い一日だった。

夏空を仰いでいたとき、隣家の二階から、窓が開く音が聞こえた。

引越しはまだ終わっておらず、きっと業者の人が換気のために空けたのだろうと勝手に考えていた。

どんな業者さんかな?と思い、窓を開けた人物を見ようとさらに身を乗り出す。

そこにいたのは、女の子だった。

帽子を被っていたせいで、顔ははっきり見えなかったのだが小柄な髪の長い娘だったというのは覚えている。

視線が合いそうになり、慌てて窓から首をひっこめる。

――もしかして、今日引っ越してきた娘なのかな……

その日の夜。

珍しく兄さんが帰ってきて

兄さん・親父・母さんと自分の四人で夕食を囲んでいた。

皆の話題はもちろん隣にに越してきた人たちについてだ

「兄さん、隣の人たちはどんなヒトだと思う?」

「どうだろう、簾。そろそろ挨拶に来るんじゃないのか……?」

…ピンポーン

ドアコール(?)の音がリビングに鳴り響く。

「ほら着た」

そういって兄さんが玄関に歩き出すので僕もそれに続く

……ガチャッ

ドアを開けると、そこには昼間に見た女の子が立っていた。

昼間に見たときのような帽子は被っていなかったので

顔がよく見えた。

第一印象は可愛い。それだけ。

声が出なかった。突然の出来事に混乱していたのだろうか……。

いや、そうじゃなかった。ただ目の前の少女に。そのあまりの可愛さに。

僕は、言葉を失っていたんだ。

僕と兄さんが黙っていると、女の子が喋りかけてきた。

「あ、あの私、隣に引っ越してきた一ノ瀬 日向といいます。よろしくお願いしますっ」

かわいらしい声。深々と礼をしてくる。

一瞬の間。口を開いたのは兄。

「とっと、歳は!」

兄が噛むとは珍しい。あと開口一番それか?

「とし?……あ、17ですね」

同い年か~などと考えてみたのだが

兄さんが珍しくテンパっている。

なぜだ?

と思考を巡らしていると、

後ろから母さん及び父さんが出てきた。

「子供達をよろしくお願いします」とか

「いえいえ、こちらこそ♪」とか

明らかにおかしいだろ。

ま、そんなこんなで家に連れ戻された僕は

その夜その子を見る事はもう叶わなかった

次の日。

「ふぁ~」

大欠伸と共に起床し、一人で朝食を済ませる

今日は月曜日なので高校に通わなくては。

家の前の坂道を上って約十五分。

僕の通う私立楠野高等学校は、いわずとしれた、

県内で私立高校最低学力を誇る学校だ。

――別に市立の連中と比べたら上だから……

毎回この坂を上るたびにそんな事を考える。情けないとは自分で思いながらも。

本は持ってきていないし、第一本を読む気にはならない。音楽プレイヤーだって、ウチの学校はそういったところには尋常じゃないほど敏感だから危険が伴う。

ふと坂の上を見上げる。まだあと百メートルはありそうだ……

と、珍しく同じように坂を上る楠野高校の制服を着た生徒を見かける。

――へえ。こんな時間に来る人もいるのか……

僕は朝が早く、学校でも登校時間一二を争う程だ。

そのうえこちら方面から来る生徒は少なく、友達と一緒に登下校することはない。

せっかくだし、話しかけてみるか……

(何だ、クラスメイトじゃないか)

2-Aで席が隣の女子、香寺 御津だった。

美人だな、と思う。

眼鏡をタマに着用し、女子からの圧倒的な人気を誇る。

男子からもまた、しかり。

無口でも無くそこそこ頼れるので、話しかけるくらい良いだろう。

「よう、香寺ー。何でこんなに早いんだ?」

香寺がこちらに気付き、言葉を紡ぐ。

「なんだ、飯嶋か。今日は荷物検査があるからな」

なんだとはなんだ。

――そういや、香寺は風紀委員だったっけ?危ねぇ。やはり、この学校には何も持ってきちゃイケナイな……

先週なんて4日連続でやりやがった。

おかげで検挙された被害額はうん十万を下らないとかなんとか。

懲りない奴もいるものだ。

その点僕は全く善人の鏡だなー、と心の中でほざいていると、それが顔に出たのか香寺が怪訝そうな顔をする。

そして、思い出したように、

「それと、今日2-Aと2-Bに一人ずつ転入生があるらしいな」

私学に転入生と考えたら変かもしれない。

しかし、楠野高等学校は私学で偏差値県内最悪を誇る。

それを改善しようと、転入制度を設けたのだ。

試験にさえ受かれば、転入する事が可能、と。

……まてよ、転入生は誰だ?今、一人ずつと言ったよな。すなわち二人。

目の前のこいつに訊けば良いか。

「その二人の性別は?」

「ん?ああ、聞いたところでは男と女、一人ずつらしい」

――ほう、なるほど。女子生徒も入ってくるわけだな。

冷たい視線を感じ、慌てていつもの表情へと戻る。

「お前、本当に馬鹿だよな」

返す言葉が見つからなかったのは別に緊張とか焦りのせいではなくて、語彙が少なかったのが原因だろう。そうに違いない。

香寺と話しているうち、坂の上に校門が見えてきた。

いつものように当直の教師が立っていない。

きっと、これから行なう荷物検査についての事だろう。香寺も話し合いに参加するのだろうか。

そのまま校門を通って教室のある西棟へと向かう。

「で、その新入生ってさ。どんな子(娘)なんだ?」

「そこまで分かるわけないだろ、聞いただけなんだから」

西棟の階段を上り、まだ新しい臭いがする教室へと到着する。校舎自体は数年前に建て替えられたばかりだ。

一緒についてきた香寺は、僕の隣の席に鞄を置くとすぐにどこかへ行ってしまった。

時間潰しのために何か持ってきている訳でもない。

(屋上で空でも見上げるか)

僕は暇なときいつも屋上へ行く。

今も暇だ。行っても良いだろう。

屋上に上がると、人影があった。

どうやら、先客が居たようだ。

それは、僕の思っているような人物ではなかった。

記憶に新しい、艶やかな長い黒髪。

小柄ですこし頼りなさそうに見える、なんというか父性本能を働かせるような、守ってあげたくなるようなそんな風貌をしていた。

一瞬、息が詰まった。

――昨日のあの娘だ……名前は、確か一ノ瀬さん、だったっけかな……でも、どうしてここに?

その答えが見つかるのと、制服を着こなしたその娘がこちらを振り向くのとが同時だった。

思わず目があう。そして言葉が出ない。

『あ…昨日の……』

彼女は僕を憶えていた様だ。

――それにしても可愛いな。

先程の香寺とは違った魅力を持っているようだ、とふいに思う。

僕が黙っていると、彼女も口を閉じてしまった。

……これはいかん。何か喋らなくては……!

『「あ、あの…」』
……っ、しまった。言葉が被ってしまった。

「お、お先にどうぞ」

どうにもおびえた態度を見せる彼女。ここは男として僕がリードしないとな。

「じゃあ、僕から」

『は、はい。どうぞ』

……あれ?えーと。何を話すんだったっけ?

「こんにちは」

『あ、はい、こんにちは』

随分と奇妙な会話となってしまった。

言葉が見つからなかった自分が情けなくなる。仕切りなおしてもう一度。

「近所に引っ越してきた、一ノ瀬さんだよね?昨日うちに挨拶に来てた――」

『は、はい。昨日、引っ越してきました』

そっか同じ学校だったんだね、と切り返そうとしたところで――今更だが、彼女が転入生の一人だと気付いた。

しかし、転入生、という事で話すべき話題が消えてしまった。

ど、どうしよう……

一念の思いが脳裏に走る。

くっ、ここは……

自爆覚悟で言葉を紡ぐ。

「よっ、良かったら今日の放課後、町を案内しようか?」

これなら不自然に思われることもあるまい。

アニメやゲームでは絶対成功している。我ながら完璧なプランだ。

しかし、現実は巧くいかなかった。

『ご、ごめんなさいっ。この町のことは知ってるの』

「そ、そうなんだ。ごめんね! 変な事いって」

まずい、完全にしくじった……

自らの発言を思い返し、後悔の念を抱く。

――まあ、そう焦ることもあるまい。これからこの学校で一緒に過ごす事になるのだ。

「まあ……とにかく宜しく、一ノ瀬さん」

『は、はい、よろしくお願いします』

なんとか自分のペースに戻す事に成功したようだ。

少し頬を緩ませ、顔をほころばせる彼女は実に可愛らしかった。

はあ、癒されるなあ――

――この学校独特のチャイムが、屋上に響き渡った。

腕につけていた銀色の時計の針が、そっぽを向いていた。

「い、一ノ瀬さん。もど、戻らなくていいの?」

『えっ、あの、あ! 私はホームルームの後に、って言われてて……』

――この学校は、規則に非常に厳しい事で知られている。

やばい……本当にやばい………

この学校はホームルームに遅れただけでも体罰こそ無いが厳しい罰則が在りうるのだ。

それも正当な理由も自分には無い。

時計に眼を走らせるとあと、45秒。

屋上から2-Aの教室まで、歩いて3、4分。

走ればまだ間に合う――

「じゃあ、また。」

微笑みながらそう言った。踵を返そうとした時、彼女の口が動き言葉を発しようとしていた…

が、自分にはそれを聞く暇など無い。

身体は無意識的に2-Aへと全力疾走していた。

教室まであと40m。その時、目の前にいきなりドアが現れた。

ドカッ、ドアに体が激突。

ドサッ、そのまま体が倒れてゆく。

「痛ってぇ!」 目を上げるとそこには誰もいない。

――ホームルーム開始のチャイムが鳴った。

分からない。解せない。腑に落ちない。

僕は朝のホームルームにちょっぴり遅刻したというだけで教師からの厳しい鞭を喰らっていた。

目の前に佇む一人の男、担任の穂坂先生だ。眼鏡の奥の眼光が鋭く僕を見据えているのが見える。

「……つまり。お前は屋上へ行っていた、と」

「はい」

「そしてそれによって、お前は朝のホームルームに遅刻をしたと」

「はい、しか――」

「お前はこの学校のルールが分かっているな?」

「はい、それは――」

「何故このような暴挙を冒したのか、理由があるのか?」

「ええと、それが――」

「ろくに次に行なうべき自らの行動を把握していなかったのだろう?」

「その――」

「ホームルームというのはそもそも一日の始まりだ。本当にそれがどんな意味を持つのか分かっているのか?」

「あの、はい、そ――」

「いや、お前は知っている、というだけで本当に理解をしようとしていない。物事を表面から見ることが本当の理解につながるという……」

駄目だ、全く付け入る隙を与えてくれない。

どうにもこの人は苦手だ。まだ若く結婚もしていないというのに、言っている事がどうにも古臭い。

――しかし、何故あんなところのドアが……?

元々あまり使われていない部屋で、確か用具の管理をするための倉庫だったはずだ。

だいたい、あの時間にあの部屋に人がいるというのもおかしい話だ。

教師、ましてや生徒がホームルームの始まっている時間にあんなところに居るはずもないし……

そうこうしているうちに説教は終わったが、先生のせいで午前中はテンションが最悪だった。

そして昼休み。僅かなながら至福の時である。

いつものように購買にパンを買いに行っていると、女子たちの話し声が偶然耳に入った。

「ねーねー、知ってる?」

「なにをー?」

「うちの学校の七不思議なんだけどー……」

どうやらオカルトな話題のようだ、くだらない。僕みたいな超現実的な人間はこんなくだらない話題を聞いているほど暇は……

「二年生の階の倉庫のドアがひとりでに開く時、その時一番近くにいた生徒が謎の死を遂げるんだってー」

「ウッソー! マジ怖くない?」

暇は…………

一番近くにいた人といえば……僕じゃないか!!

ははは、あくまでも七不思議だ、本当にそうなるわけが無い!

そういって自分に言い聞かせて僕は購買に急いだ。急に喉の渇きが酷くなったような気がした。

購買で惣菜パンを購入。……後はジュースも買った。

当然立ち食いなどをしていては酷い目にあうので、学習能力の高い僕はそんな馬鹿な真似はしない。

教室へと足を進めながら、今朝の出来事を思い返してみる。

別に今朝の出来事が七不思議と呼ばれていることに怯えている訳ではない。ただ、過去を振り返ることも未来を生きていくには大切な……

と、向こう側から二人の男子生徒がこちらへと近づいてくるのが見えた。

こちらに気付いたのか声を掛けてくる二人。

「あ、レン! 何処行ってたんだ? 探したぞ?」

「それよりさ、良いハナシがあるんだよねー」

僕の友達にこんな下衆な奴らはいないはずだ。

「ちょ、ちょっと待てって! 今回はマジモンだからさあ」

「ホントホント、聞いてソンはねえって! な?」

はあ、仕方ない奴らだ。大声を上げながら追ってくるもんだから、ずっとムシを続ける訳にもいかない。

「お前らの言う話で僕が特をしたことなんて、一度だってないんだが?」

「まーまー、固い事言うなって、レンちゃん」

誰が『連荘』だ。人を麻雀用語みたいに言いやがって。

こいつらは僕の友達らしい。

反町なんとかと喜多見なんとか。特に喜多見の方はテンションがいつも高くて、正直、あまり関わりたくない。

「転入生の話、聞いたかよ?すっげえ美人らしいぜ?」

「ああ、聞いてるよ。ていうか、僕、既に会ったし」

マジかよー、と叫び声を上げる下衆を尻目にあの娘の事を思い出す。つくづく可愛らしい娘だったなあ。

「で、その娘の名前がさ、これまたイイんだよな!」

「そーそー!めっちゃカッケーんだよなあ」

「……ああ、そうだな」

「不知火 栞!」



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